「土の捨て方ってどうすればいいの?」

「土を安く捨てられる方法ってあるの?」

これらの疑問は、不要な土の扱いにお困りの方によくあるものです。

土の処分方法は、手軽さと安さのどちらを重視するかで選択が異なります。

そこで今回は土の捨て方や費用、注意点などを具体的に解説しましょう。

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ほとんどの自治体で土をゴミに出すのはNG

基本的に土は自治体でごみとして回収されていません。

そもそも土は「自然物」、つまり自然界に存在するものとされ、自治体が回収義務を持たないものです。

また土の処分には粉砕機械の故障に繋がったり焼却処分ができなかったりする問題もあり、自治体の中には土を処理困難ごみに指定しているところもあります。

草や木が自然物なのに可燃ごみとして出せる場合が多いのは、粉砕や焼却が可能なためです。

自治体によっては土の回収を行っているところもありますが、極めてまれです。

不要な土を処分したいのであれば、ごみとして自治体に出す以外の方法を検討する必要があります。

どうしても土をごみとして処分したいのであれば、可燃ごみとして扱える「捨てられる土」などの商品を選ぶとよいでしょう。

正しい土の捨て方6選

土を適切に処分するには下記に挙げる方法があります。

  • 庭や畑にまいて再利用する
  • ホームセンターに回収してもらう
  • 土を購入した園芸店の引き取りサービスを利用する
  • 自治体のゴミ回収にだす
  • 不用品回収業者に依頼する

以下ではそれぞれの方法にある手順や特徴、費用などを具体的に解説しましょう。

庭や畑にまいて再利用する

自宅の庭にまく方法は最も手軽でコストのかからない方法です。

少量の土であればプランターなどでも対応できるため、マンションやアパートにお住まいの方でも手軽に処分できます。

ただし、処分する土の量が多い場合は十分な広さのある庭や畑が必要です。

また自宅であってもベランダや私道に土をまけば、虫が発生したり近隣の住民からクレームを受けたりする可能性があります。

土を自宅で処理できれば手間もコストもかかりませんが、土の量に対し処分スペースが十分かどうかを判断して決めましょう。

手順 自宅の庭や畑にまく
特徴
  • 土の処分方法の中で最も手軽である
  • 少量であればプランターなどでも対応できる
  • 土の量が多ければマンションやアパートでは処分できない
費用 無料

ホームセンターに回収してもらう

一部のホームセンターでは新たに土を購入した人に対し、使用済みの土の回収を行っています。

下記に挙げる店舗は、土の回収をおこなうホームセンターです。

店舗名 特徴
島忠ホームズ
  • 購入した土の袋に使用済みの土を入れ店頭に持ち込む
  • 用土リサイクルの一環で土の回収を行っている
ユニディ
  • 購入した土と同量の土を回収
  • 店舗に設置してある回収ボックスに土を投入する
ジョイフル本田
  • 指定の園芸用土の購入者に対し土の回収をしている
  • 購入した土の袋に使用済みの土を入れ店頭に持ち込む

ホームセンターに古い土を持ち込むメリットは料金がかからない点です。

ただし、土の回収に対応していないホームセンターが多いことも考慮しておきましょう。

手順 土を購入したレシートと使用済みの土を店頭に持ち込む
特徴
  • 購入した土と同量の土を回収してもらえる
  • 店舗によって回収方法が異なる
  • 店舗まで土を運ぶ手間と労力がかかる
費用 無料(土の購入費用)

土を購入した園芸店の引き取りサービスを利用する

園芸店や植木屋などにも土の引き取りサービスをおこなうところがあります。

店舗によって土の回収方法はさまざまです。

土の買い替え時に店頭で古い土の回収をおこなうところがあれば、店舗に回収用のコンテナを設置しているところもあります。

土をごみとして捨てられない場合、土の購入時に引き取りサービスのある園芸店を選ぶとよいでしょう。

手順 自宅の庭や畑にまレシートと使用済みの土を店頭に持ち込むく
特徴
  • 購入した土と同量の土を回収してもらえる
  • 店舗によって回収方法が異なる
  • 店舗まで土を運ぶ手間と労力がかかる
費用 無料(土の購入費用)

自治体のゴミ回収にだす

ごく一部の自治体では、下記に挙げる条件で土をごみとして回収しています。

  • 廃棄する土の量を少量に止める
  • 根茎や石、枝などは全て除去する
  • 自治体指定のごみ袋に土を入れる

土の捨て方は自治体によって異なるので、お住まいの自治体に問い合わせてみることをおすすめします。

ここで使用済みの土をごみとして出せる自治体の一部を下記に紹介しましょう。

市区町村 出し方 条件
札幌市 小袋(指定のごみ袋)に入れて不燃ごみとして出す。 鉢植えなどから出た少量の土とする
品川区 毎月第2・4土曜日に指定の回収場所に持ち込む
  • プランター2個分程度の土とする
  • 石や根茎などの異物を除去した状態で出す
横浜市 不燃ごみの日に透明または半透明の袋に入れて出す
名古屋市 指定のごみ袋に入れ、可燃ごみとして出す
  • 片手で持てる5kg程度の重さをひと袋とする
  • 可能な限り自然に戻すか、造園業者に回収してもらうことを推奨する
福岡市 指定のごみ袋に入れ、不燃ごみとして出す

上記にお住まいの方は、自治体ごとに定められた方法で土を回収してもらえます。

ただし、ほとんどの自治体では土の回収を受け付けていないため、ごみとして出せるケースはイレギュラーであると認識しておきましょう。

手順
  • 事前に土から異物を取り除く
  • 指定のごみ袋に土を入れて集積場所に出す(自治体によっては指定の回収場所に持ち込む)
特徴
  • ほとんどの自治体では土の回収を行っていない
  • 出せる土の量に制限がある
  • 自治体によって回収方法が異なる
費用 無料

不用品回収業者に依頼する

不用品回収業者に依頼すれば、手間なく土を回収してもらえます。

不用品回収業者を利用するメリットは土以外の不用品もまとめて回収してくれたり土の処分量に制限がなかったりする点です。

「一度に多くの土を処分したい」、「一気に他の不用品も処分したい」とお考えの場合、不用品回収業者の利用をおすすめします。

ただし不用品回収業者には手数料が発生するデメリットもあります。

土の処分量が多ければパック料金でお得に回収してもらえるケースがあるので、土を一気に捨てたい方は他の不用品もまとめて出すとお得です。

手順
  • 不用品回収業者に電話もしくはWebで申し込みをする
  • 指定した日時に業者の訪問を待つ
特徴
  • 砂利や根茎などの除去が要らない
  • 処分できる土の量に制限がない
  • 自宅まで回収しに来てもらえる
  • 土以外の不用品も一緒に回収してもらえる
費用  基本料金:500〜3,000円程度
(土の量によって追加される回収料金が異なる)

専門の回収業者に依頼する

不用品回収業者よりも比較的低価格で依頼できるのが、土や砂、石などを専門とする回収業者です。

専門業者では土の出張回収サービスや専用のキットに土を詰めて送るサービスを実施しています。

下記に挙げる業者は土や砂、石を専門とする代表的な回収業者です。

  • 信太商店
  • ウィステリアガーデン
  • 土の回収ドットコム

また業者によっては出張回収の他に、持ち込みの日を設けているところがあります。

開催日に指定の場所に土を持ち込むメリットは、出張にかかる費用を抑えられる点です。たくさんの土をリーズナブルに回収したいのであれば、お住まいの地域の専門業者を調べてみましょう。

手順
  • 不用品回収業者に電話もしくはWebで申し込みをする
  • 指定した日時に業者の訪問を待つ
特徴
  • 自宅まで回収しに来てもらえる
  • 基本的に土や砂、石が回収対象である
費用 基本料金:500〜3,000円程度
(土の量によって追加される回収料金が異なる)

土を処分する際の2つの注意点

土を処分する際は下記に注意しましょう。

  • 山や公園等に捨てる
  • プランターや植木鉢と分別せずに捨てる

以下ではそれぞれの注意点を具体的に解説します。

山や公園等に捨てる

使用済みの土を山や公園に捨てることは控えましょう。

土は自然物ではあるものの、家庭で使用した土は自然にとっては異物と同じです。

園芸などに使用した土には農薬の付着や外来種の種子の混入などの可能性があり、生態系に影響を与えるリスクがあります。

環境保護のためにも使用済みの土は必ず自治体や業者に処分してもらいましょう。

 

なお、土を公園などに捨てる行為は不法投棄にあたります。

不法投棄は5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金(法人の場合3億円以下)が科せられる法律違反行為です。

 

廃棄物の処理及び清掃に関する法律第16条

「自然のものだから大丈夫だろう。」と不法投棄の自覚がなく捨てた場合でも、罰則が免除されるわけではないので注意が必要です。

プランターや植木鉢と分別せずに捨てる

土を回収してもらう際は、必ず容器と土を分けておく必要があります。

不用品回収業者に引き取ってもらう場合も、土と容器は処分方法が異なるので分別しておきましょう。

業者の中にはプランターや植木鉢ごと土を引き取ってくれるところもありますが、作業に手間がかかるため手数料が割高になる傾向があります。

一般的にプランターや植木鉢は不燃ごみや可燃ごみとして自治体に回収してもらえるケースが多いので、事前に分別して自治体のルールに沿った方法で出しましょう。

まとめ

土はごみとして処分できない自治体が多く、回収してもらうには購入した店に持ち込んだり業者に依頼したりする必要があります。

ただし一部の自治体では土の回収を行っているため、まずはお住まいの自治体に確認してみるとよいでしょう。

ここで、改めて記事のポイントをまとめます。

  • 一般的に自治体で土の回収は行っていない
  • 最も手軽な土の処分方法は自宅の庭や畑にまくことである
  • 一部のホームセンターや園芸店では土の買い替え時に古い土を回収してくれる
  • 不用品回収業者や専門の回収業者では有料で土の出張回収などを行っている
  • ごく一部の自治体ではごみとして土を出せるケースがある
  • 使用済みの土は公園などに捨てると不法投棄とされる

土を安く処分したいのであれば、ホームセンターや購入した園芸店での回収がおすすめです。

また、コストはかかっても手間なく土を処分したいのであれば、不用品回収業者などに依頼するとよいでしょう。

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