もともとはきれいで快適な部屋でも、いつのまにか増えたもので空間を占領されると、生活まで窮屈になってしまいます。

いっそ部屋のものを全部捨てたいけれど、どこから手を付けていいかわからないとお悩みの方もいるでしょう。

そこで今回は、断捨離で快適な空間を取り戻すための方法や注意点、ものを増やさないコツをご紹介します。

部屋のものを全部捨てて得られるメリット

掃除する女性
部屋から不要なものを全部捨てることで、次のようなメリットが期待できます。まずは断捨離後の快適な暮らしをイメージすることから始めましょう。

部屋が広くなる

断捨離をすると、当然ですが部屋を占領していたものがなくなるため、部屋にスペースができて広くなります。また圧迫感や窮屈感がなくなり、開放的で動きやすく、生活しやすい空間を確保することができます。

動線がスムーズになって家事がしやすくなるうえ、自由に使えるスペースが増えると、趣味やリラックスタイムの楽しみも広がります。子どもやペットがいる家庭では、ものにぶつかってケガをする心配もなく、安心して遊ばせることができるでしょう。

気分が軽くなる

引っ越しや生前整理など、断捨離に取り組むきっかけは人それぞれですが、多くの人は「部屋をすっきり片付けて気分も軽くしたい」という願いを持っています。
あまり好きではないものや良い思い出がないものを処分して、部屋も気持ちもリセットしたいと考える人もいるでしょう。

実際に、断捨離には圧迫感や暮らしにくさといった日々のストレスから解放されたり、新生活に向けて気持ちを切り替える心理的な効果があります。断捨離で快適な空間とともに、明るく前向きな気持ちも手に入れましょう。

掃除しやすい部屋になる

ものが多すぎると、ものを移動させて掃除機をかけるのが面倒になったり、どこから手をつけていいかわからないということがよくあります。家具や家電の下に埃が溜まりやすく、小さな汚れの蓄積で部屋全体が薄汚くなりがちです。

ものがなくなると掃除のしやすさが格段にアップ。掃除にかけていた労力や時間も大幅に軽減できます。溜まった埃や汚れに気づきやすくなり、さっと掃いたり拭いたりするだけできれいな状態をキープできるようになります。

掃除がしやすいきれいな部屋で暮らすイメージをもって、断捨離を進めましょう。

部屋のものを増やさないコツ

洋服や紙袋
ものを捨てて得られた快適な空間をキープするためには、再びものを増やさないことが大事です。ものを増やさないためのコツを参考に、マイルールを決めて取り組むのがおすすめです。

新しいものを買った時に捨てる

所有するものの数の上限を決めて、それ以上買わないようにすると、ものは増えません。

洋服や食器などは、同じジャンルのものを増やさないようにするためには、新しいものを買ったタイミングで1つ捨てる「ワン・イン・ワン・アウト方式」がおすすめです。

大型家具や家電など、処分に手間や時間がかかるものを買い替えるときは、古いほうがいつまでも部屋にとどまりがちです。粗大ごみの日や捨て方を調べてすみやかに処分しましょう。
家電なら買い替え時に古いほうを引き取ってリサイクルできるお店で買うのもおすすめです。

1年間使わなかったものは捨てる

「もったいない」「いつか使うときのためにとっておきたい」という心理が働いてものを溜めてしまう人には、期限を決めて、1年使わなかったものは捨てるというルールが有効です。

洋服や靴、最近使っていない趣味の道具なども、このルールで見直してみましょう。本当に必要なときにはまた手に入れられると思えば、処分しやすくなります。

期限を決めると捨てやすいもの
  • 洋服
  • 靴やカバン
  • 趣味で集めていたグッズ

ただし、防災グッズや喪服など、めったに使わなくても必要になってから調達するのでは間に合わないものは、捨てないように注意してください。

欲しいものではなく必要なものを買う

欲しいものをあれもこれも買っていると、ものは増えるうえ、お金も出て行ってしまいます。

きれいな部屋をキープするためには、ものを買うときに「今の自分にとって本当に必要か」と問い直してみましょう。大きな収納家具や便利グッズなどは、片付けのために必要だと考える人も多いですが、部屋のものを処分してしまえば不要です。

また、必要には迫られていないけれど、所有することで心を満たしてくれるアイテムもあります。ただし、服や靴、雑貨や趣味のものなどは本当に欲しいわけではなく、日頃のストレスを発散するために買い物しているケースもよくあるため、注意が必要です。

いったん断捨離で片付いた部屋を経験すると、必要なものや本当に欲しいものを見極めることができるようになります。

部屋のものを捨てるときの注意

部屋のものを捨てるメリットはたくさんありますが、むやみに捨ててしまうと後悔やトラブルにつながることもあります。部屋のものを捨てるときの注意点を押さえておきましょう。
スマホを操作する手

重要なものは分けておく

部屋のものを全部捨てたいといっても、捨てると困るものもあります。重要書類や印鑑、大切な思い出の品などは、処分する家具やバッグと一緒に捨ててしまわないよう、あらかじめ分けておきましょう。

断捨離の最中に、失くしていた大切なものが見つかることもよくあります。見つけたときは、ゴミに紛れないように、箱を用意して確保しておきましょう。

片付けや買取の業者が入る場合は、大切なものを間違って捨てられないように、取っておくものをリストにして渡しておくと安心です。

家族のものを勝手に捨てない

家族のものは、自分にとっては不要でも、家族にとっては必要で大事なものかもしれません。勝手に捨ててしまうと後で必要なものだとわかったり、けんかやトラブルになったりすることもあります。

断捨離では家族とのコミュニケ―ションや協力関係を保つことがとても大事です。家族のものを捨てたいときは、必ず確認して同意を得るようにしましょう。同意が得られなかったものをこっそり捨てるのもNGです。

高齢の親の片付けを手伝うときも、焦らず、安全で快適な暮らしとともに大事なものを確保してあげましょう。

売れるものはリユースを検討する

まだ使えるのにあまり使っていないものは、もったいないと感じて捨てにくいものです。自分にとっては不要でも、他の人にとっては価値がある場合もあります。状態がよく売れそうなものは、買取サービスやフリマアプリを活用してリユースするのがおすすめです。

ただし、リサイクルショップへの持ち込みや出品・配送の手間や時間がかかると面倒になり、断捨離にブレーキがかかることもあります。

その場合は、自宅でプロの業者が査定してくれる出張買取サービスが便利です。重たい家具や家電がある人、いろんなものをまとめて処分したい人、引っ越しなどで急いでいる人にもおすすめです。

捨てやすいものから始めよう

START
捨てにくいものから始めてしまうと、断捨離がうまく進まず挫折してしまうことがあるため、ものを捨てる順番も大切です。まずは捨てやすいものから始めて断捨離のコツをつかみ、作業しやすいスペースを状態を確保してから捨てにくいものに進みましょう。

1.明らかに不要で大きなものを捨てる

はじめに、溜めこみがちでかさばる段ボール、捨てると決めている大きな家具などを処分してしまうと、スペースができて作業を進めやすくなります。

2.いる/いらないの仕分けが必要なものを処分する順番

家族の合意をとらずに自分で判断しやすいもの、数の上限を決められるアイテムは、比較的捨てやすいものです。

反対に家族の合意が必要なもの、思い入れや思い出があって数を絞り込むのが難しいものは捨てにくく、時間がかかります。

順番は 洋服 → 本 → 書類 → 小物と進み、最後に思い出の品に着手するのがおすすめ
[洋服] 洋服や靴は思い入れが強いものもありますが、ルールを決めれば家族がそれぞれ自分で判断を下していけるので、断捨離の取りかかりにおすすめです。
かさばる洋服の処分に成功すると、達成感を得られ、断捨離にはずみがつきます。

[本] 本は電子書籍で読めるものは捨てる、冊数は本棚の空きスペースだけと決めてしまうと、手元に残すものが絞りやすくなります。

[書類] あちこちにあふれかえる書類は、要件済みや不要なものであることがほとんどです。判断に迷うものは保管期間を決めてボックスにまとめ、定期的に見直ししましょう。

[小物] 小物類は、インク切れのペンなど捨てやすいものもありますが、断捨離中も判断がつきにくいものが保留されて溜まりがちです。また小さなものから始めると、手間や時間がかかるうえ達成感を感じにくいので、最後にまとめて捨てるのがおすすめです。

まとめ

今回は断捨離で部屋のものを捨てるメリットや方法、ものを増やさないコツを紹介しました。断捨離には広い部屋を手に入れられる他、気持ちを軽くするといった心理的な効果や、きれいな状態をキープしやすくなるなどたくさんのメリットがあります。

しかし、部屋のものを全部捨てたいからといって、むやみに進めると挫折やトラブルの心配もあるため、方法や注意点を参考に、ルールを決めて取り組むことが大切。また自分や家族だけでは難しい場合は、無理をせず、プロの業者の力も借りましょう。

記事を参考に、断捨離で快適な空間を手に入れてください。